2023年は「現代人形劇の100年」にあたる年です。
1923(大正12)年、まず倉橋惣三による「子どものための人形劇」(教育の人形劇)が、続いて千田是也らの「新興芸術の人形劇」がそれぞれ同年に始まりました。
それを重ねて「現代人形劇」と呼んでいます。
その始まり直前の英国「ダアク一座」から、最初期の「子どものための人形劇・新興芸術の人形劇」〜戦争中の「国策人形劇」、さらに「戦後高揚期」へと続く流れを、「人形劇の図書館コレクション」から選んだ、ポスター、チラシ、書籍、人形などの貴重資料の展示でご紹介します。
なかでも「ダアク大阪千日前公演時ポスター」は超貴重な一枚です。
さまざまな資料から「現代人形劇の100年」が俯瞰して楽しめる「たった一日だけの展示」です。
人形劇の図書館
人形劇・トロッコが設立・運営し30年を越えた、日本では唯一の人形劇の専門図書館であり研究所です。
蔵書は人形劇とその周辺で13000冊、資料は数万点。
図書目録は2013年に約1万点をデータベース化、それ以外にも膨大な資料類が保存されています。
事前の確認が必要ですが、学生や研究者はもちろん、興味ある方の利用はレファレンスも含め常時受け付けています。
コレクション展を各地で開催しており、現在、傀儡師の故郷でもある西宮神社で年2回程度の企画展を定期開催しています。
2023年は「現代人形劇の100年」の年であり、西宮の他、京都、大阪、東京、横浜などでも企画展が予定されています。
*Webでは「人形劇図書館目録」の検索でデータベースがご覧いただけます。
http://www.o-iri.com/puppetlibrary/
人形劇の図書館
住所:滋賀県大津市坂本8-22-15
TEL:077-578-5455
FAX:077-578-5662
※開館は不定期ですので、事前にお電話・FAXでご予約の上、お越しくださいませ。
潟見英明(かたみえいめい)
人形劇の図書館館長、人形劇・トロッコ主宰
1948年、京都生まれ。1971年に「トロッコ人形劇場」を創立(1975年~人形劇・トロッコ)し、50年以上、日本国内のみならず世界16ヵ国100万人以上の子どもたちを中心にファンタジーを届けている。
人形劇研究者として、1991年から「人形劇の図書館」を開設しているほか、京都女子大学等で「児童文化活動論」の講師も務める。